肘内障は、手を強く引っ張られたり、何かにぶら下がったりしたことなどが原因で、肘が痛くて曲げられなくなるものです。主に、2歳†5歳の幼児に頻発します。脱臼としばしば勘違いされることがありますが、関節を構成する骨にズレを生じるのが脱臼であるのに対し、肘内障は靭帯にズレを生じた状態なので、全くの別物と言えるでしょう。
肘内障を1度起こすと繰り返し易いというのはよく言われる事ですが、7歳頃になれば靭帯が十分に発達するため、段々と発症しにくくなってきます。肘内障の難しい所は、まだ言葉による表現が満足に出来ない幼い子供に発生するという点です。しかも、肘内障には患部の腫れや発赤、熱感と言った外面的な症状が一切ありません。
肘内障を初めて発症した子供の親も慌ててしまい、パニック状態で来院するため、冷静な状況説明が出来ないという事もしばしば見受けられます。しかし、肘内障は整形外科へ行けば簡単に整復してもらえるものです。いざという時も慌てず対処が出来るよう、肘内障に関する知識を少しでも持っておくようにしたいですね。
整形外科では、肘内障と見られる子供が訪れた時、まずは何処が痛いのかを直接手で触れて確認していきます。なぜ、このような古典的な方法が取られるのかと言うと、肘内障は一般的なレントゲンによる画像診断が難しいためです。とはいえ、いきなり肘に触れては子供が痛がりますし、恐怖心を抱かせてしまいますから、まずは痛みを感じない部位から徐々に触れ、少しずつ患部に近づけていきます。
肘内障の整復は、整形外科だけでなく整骨院や整体院でも行なわれており、コツさえ掴めば素人でも簡単に行なう事が出来ます。お子さんの肘内障が癖になってしまっているような場合は、先生に整復方法を教えてもらって自宅で実践するのも良いですね。肘内障は、子供と手を繋いでいる時や、転んだ子の手を引っ張って起こそうとした時などに好発しますので、親自身が日頃から気を付けてあげる事で予防に繋がります。
肘内障の概要